受け皿は?というか、雇用がどうなってほしいの?

厚労相日雇い派遣はやめる方向で」
 違法派遣の横行が指摘されている日雇い派遣問題について、舛添要一厚生労働相は13日、閣議後の記者会見で「決して好ましいとは思っていない。やめるような方向でやるべきではないかと思っている」と述べ、労働者派遣法の改正も視野に同問題の改善に取り組む方針を明らかにした。

 東京・秋葉原の事件で派遣社員が逮捕された件についても言及。「派遣労働者を適正に雇用管理することが必要」と指摘し、労働環境の整備が必要との認識を示した。厚労省は同日、派遣元や派遣先企業が労働関連法令を順守することを徹底するよう、全国の労働局長に通知した。
http://www.nikkei.co.jp/news/main/20080613AT1G1300L13062008.html

 「職が不安定ということは決して好ましいと思わない」との発言を100歩譲ってポジティブに捉えるとすれば、それは「日雇いが無くなると、一生懸命頑張って正規雇用されなきゃ!とみんなが思い始めて努力するような世の中になるんだよ」とか何とでも良く言えるかもしれないが、その前に 日雇い派遣が減った分、企業が新しく誰かを雇用すると思う?そういう時代じゃないでしょ.
 無理して既存社員を余計に働かせるか、外注先に丸投げかになるんじゃないか?正直、多くの現代日本企業の期待は「人材」のパフォーマンスよりも、「オートメーション(IT利用含む)」のパフォーマンスの方に傾倒しており、創造性を上げようだとか、社会を良くしようだなんて「人を増やす」という観点では見てないところだらけだぞ.特に、(他社ニュースソースに書いてある)厚生労働相が例に挙げる「メーカーの日雇い派遣」なんて.
 とりあえず、「使い捨て雇用はやめよう」という本質の判断をしたいのならばそんな短絡的な判断をせずに、日雇い派遣を「希望している」or「希望してないけどしょうがなくなっている」人が どういうバックグラウンドで それは誰が「利」を得て、誰が「損」を被っているのか ちゃんと分析して何なら変えられるのか考えろ.その前に雇用者がどういう生活を送ってほしいのか、意志を持った方がいいんじゃないのか?そのために何ができるか、だろ.


 あと、秋葉原事件を例として取り上げるのは これまた「外れ値」を大衆への施策に持ち込んでいて、ちょっといただけない.そうじゃなくて、外れ値な行動が表面化すること・その率が増えることが問題であると捉えて 問題解決を見つめなけりゃいけないでしょ.