「なぜ人を殺してはいけないのか?」

 昨日の寝ぼけたエントリーの続きとして、「良心」について書きたかったのだが、その前にもう少し考えを深めてみようと言うことで 書店に立ち寄り、何冊か選んでみた.そのうちの読んだ1冊である 永井均小泉義之なぜ人を殺してはいけないのか」についてとりあえず今日は 備忘録がてら.とりあえず1時間半くらいで読める短い本だ.

 永井均の論がとても微動だしないために、小泉氏の論が陳腐に思える.いや確かに永井氏のほうが頭がいい.ただし私自身の意見としては 小泉氏に近い、ということだけ述べて 中身は次回にする.*1

 この本は、最近の「秋葉原事件」に乗じて出版されたわけではなく、約10年前に書かれた本である.そう約10年前とはまさに「酒鬼薔薇事件」に従った時期なのであるが、まぁ私もそれらの事件の犯人二人と同じ1982年生まれなのは置いとくとして.とにかく小泉氏は殺人と言う現象についてどうにか「一般論的」批判で ニーチェ論的永井氏に対抗しようとしているものの、「何かの宗教的思い込みか?」と永井氏の後述文章に一蹴されてしまっている.とにかく小泉氏の論は、枝葉末節を全部詰め込みすぎていて響かない分、永井氏の意見が秀逸に見られてしまう.決して小泉氏の意見の全てがバカバカしいわけではないのに.

*1:中身は殺人とかの話ではなく、また良心について述べただけの話しでもなく、タイトルを『未知を受け入れる』にする予定で居る.